マルチタイムフレーム分析(MTF分析)は、同じ銘柄をローソク足の間隔を変えて見比べる方法です。まず環境認識、次にセットアップ、最後にタイミングの順で見ます。下位足が動いたからといって、上位足の構造がそのまま覆るわけではありません。
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時間足ごとに、役割を1つだけ持たせる
1時間足の上昇と、日足の下降トレンドは、どちらも事実でありえます。見ている価格の区間が違うだけです。問題が起きるのは、エントリーを1時間足から取り、遠い目標を日足から持ってきて、そこまでどう届くのかを誰も説明しないときです。
筋道を保つ実務的な方法は、見る足ごとに別の問いを割り当てることです。日足、4時間足、1時間足の組み合わせなら、次のように分担できます。
| 見る足 | 問い | 書き留めること |
|---|---|---|
| 日足:環境認識 | トレンドが出ているか、レンジか、過去に反転した価格帯に近づいているか。 | 前後のスイング高値とスイング安値、そしていちばん近い重要な価格帯。 |
| 4時間足:セットアップ | その前提の内側で、価格は何をしているか。 | 目先のレンジや押し目・戻りと、その読みが崩れる条件。 |
| 1時間足:タイミング | 待っていた条件は、実際に起きたか。 | 観察したきっかけ、その時刻、実際に取れる価格。 |
時間足は、調べたい問いに合わせて選びます。長期の資産配分の見直しに、日中のチャートと同じ細かさは要りません。チャートを増やす価値があるのは、その1枚が情報を足すときだけです。
具体例:日足のレジスタンスに向かう上昇
ある銘柄が104で推移しているとします。日足には110あたりに過去の反転した価格帯があります。4時間足では、98からの戻りが進んでいます。1時間足は、直前の高値103をちょうど上抜けたところです。
1時間足のブレイクアウトが語るのは、目先の動きです。日足の110を抜けることまでは証明しません。Fidelityによるサポートとレジスタンスの解説は、これらを過去に買いや売りが価格に影響を与えた価格帯として説明し、抜けたあとに役割が入れ替わりうることにも触れています。
ここで、仮にエントリー104、損切り100、目標110とします。リスクの値幅は4、目標までの値幅は6です。コストを考えない時点でのリスクリワードは1:1.5になります。目標を116にすれば数字は魅力的になりますが、110の価格帯を通り抜けるという前提が増えます。
その前提は、必ず書き留めます。リスクリワードの計算ツール(英語のページです)で計算は確かめられます。目標が妥当かどうかまでは、計算では出ません。
時間足が食い違うときは、食い違いを残す
「強気」と「弱気」を平均して、確信度の点数にはしません。それぞれのラベルの裏にある観察を記録します。たとえば、日足は直前のスイング高値の下にある、1時間足は安値を切り上げている、というように書きます。
この2つの観察は、別々のシナリオを支えます。目先の上昇が日足のレジスタンス帯まで続くこともあれば、その手前で止まることもあります。役に立つ振り返りでは、この2つを見分ける材料は何かを書き出します。最初の読みに賛成してくれる足を選ぶことではありません。
ある価格を終値で抜けることが条件なら、確定していないローソク足はその条件を満たしません。最初の説明で4時間足の終値を使ったのに、あとから1分足のヒゲに乗り換えれば、条件そのものが変わります。きっかけにも無効化ラインにも、必ず時間足を添えておきます。
スクリーンショットどうしを比較できる形にする
どの足でも、同じ銘柄、同じ取引所、同じ価格の基準を使います。現物と無期限先物、権利落ち調整済みの株価チャートと未調整のチャートを並べると、時間足とは関係のない差が生まれます。
チャートは近い時刻にまとめて取得し、時刻の表示を残します。いちばん右のローソク足が確定しているかどうかも書いておきます。昨日の日足のスクリーンショットと今日の日中のチャートを、同じ時点の観察として黙って並べないでください。
ナスダックの取引時間帯の例は、この点を具体的に示しています。どの足でも同じ商品と同じ限月を、同じ取引時間の設定と取得時刻で見比べます。NQの寄り付き直後のレンジとQQQのチャートは、どちらもナスダック100を表していても価格の尺度が違います。
1枚ずつが読める状態も保ちます。AIのレポートが時間足を取り違えたり、価格帯を別の画像のものとして扱ったりしたら、元のチャートに戻ります。アップロードの前にはスクリーンショットのチェックリスト、読んだあとにはレポートを確認する7項目を使います。
これで、環境認識が1つ、セットアップが1つ、待つ条件が1つ揃いました。サンプル分析では、TradeGPTがこうした観察を対立するシナリオと並べてどう提示するかを確認できます。
手元のチャートを、筋道立てて読む。
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出典と参考資料
参考資料は2026年9月8日時点で確認しています。