オーダーブロックとは、強い動きに逆らって最後に確定したローソク足のことです。上昇の直前なら最後の陰線、下落の直前なら最後の陽線。後続のローソク足が価格を一気に走らせ、直近のスイングを終値で抜けた場合にだけ成立します。ゾーンはそのローソク足の始値から終値まで。あらかじめ決めた余裕を足した反対側の端を終値で抜けたら、そこで無効になります。
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オーダーブロックは3つの条件を順番に確認して見分ける
価格が1時間足3本で90pips走った直後、その動きが置き去りにした価格帯に線を引きたくなります。候補は、その動きに逆らって最後に確定したローソク足です。上昇なら最後の陰線、下落なら最後の陽線。ブロックについて言えることは、すべてこの1本から決まります。
このローソク足が名前に値するかどうかは、次の3つの条件を順番に確認して決めます。
- 動きに逆らって最後に確定したローソク足であること。下落局面なら上昇が始まる直前の最後の陰線で、その始値と終値がゾーンになります。下のEUR/USDの例では、始値1.0850、終値1.0830です。
- 後続のローソク足が価格を一気に走らせること。実体が大きく、重なりが少なく、多くの場合はブロックとなったローソク足の高値と3本目の安値のあいだに空白が残ります。この空白がFVG(フェアバリューギャップ)です。空白をまったく残さない動きは、走った証拠としては弱くなります。
- 直近のスイングを終値で抜けること。下落局面で最後の切り下がる高値を終値で上抜ければCHoCH(チェンジオブキャラクター)、上昇トレンドで最後の切り上がる高値を終値で上抜ければBOS(ブレイクオブストラクチャー)です。BOSとCHoCHの違いが、そのブロックをトレンドに沿って使うのか、逆らって使うのかを決めます。
下落の底にできたブロックは強気のオーダーブロックで、サポート(下値支持線)になりうる価格帯として読みます。上昇の天井にできたブロックは弱気のオーダーブロックで、レジスタンス(上値抵抗線)として読みます。LuxAlgoのドキュメントは、どちらも情報量の多い参加者が注文を積み上げた価格帯だと説明しています。これはラベルの背後にある物語として扱います。チャートに映っているのはローソク足であって、注文ではありません。
ゾーンはローソク足の始値から終値まで引きます。ヒゲまで広げるトレーダーもいます。トレードの前に決めて、どのチャートにも同じように当てはめるなら、どちらでも構いません。後から広げたゾーンは、必ず機能したように見えてしまうからです。どちらか一方に決めます。ブロックはそのローソク足から右へ引き伸ばすので、3日後に戻ってきても当たるのは同じ1.0830と1.0850です。
EUR/USDの例は30pipsのリスクで100pipsの目標を狙う
図にあるEUR/USDの1時間足を見ます。価格は下落中です。最後の戻りが1.0890で止まり、そこから最後の陰線が1.0850で始まり1.0830で終わります。続く3本が上へ一気に走り、2本目は1.0890のスイング高値を上回る1.0905で確定し、3本目は1.0920を付けます。3つの条件がそろいました。強気のオーダーブロックは1.0830から1.0850です。
その後、価格は5本かけて戻り、ゾーンの上端である1.0850に触れて指値が約定します。損切りはゾーンの安値1.0830から10pips下の1.0820。目標は下落が始まった高値、1.0950です。EUR/USDの1pipsは0.0001なので、リスクは1.0850から1.0820を引いた30pips、リワードは1.0950から1.0850を引いた100pipsです。100を30で割って、およそ3.3Rになります。
無効になる条件は、1時間足が1.0820を下回って確定することです。損切りは価格、無効化は終値なので、この2つは食い違うことがあります。1.0815までヒゲを伸ばして1.0835で確定したローソク足は、損切りには当たりますが、ブロックは有効なままです。どちらが決済を決めるのかは、エントリーの前に決めておきます。損切りが決めるならリスクは計画どおりの30pipsのままですが、終値で決済する場合、たとえば1.0800での確定なら50pipsに広がります。
成立したあとにブロックが取りうる他の状態も、同じ終値の考え方で整理できます。下の表は1時間足のチャート上の出来事と、そのときブロックが置かれる状態の対応です。
| チャート上の出来事 | ブロックの状態 | トレードにとっての意味 |
|---|---|---|
| ローソク足のあとの動きが、1.0890のスイング高値を終値で上抜けない | そもそもブロックではない | 印を付けません。レンジの中の1本の陰線です。 |
| 価格が戻ってきて1.0830から1.0850に入り、上へ抜けていく | 有効、そして使用済み | 計画どおりのエントリーです。2度目の戻りは、別の、より弱い判断として扱います。 |
| ヒゲが1.0820を下回り、終値はその上に戻る | まだ有効、損切りは執行 | 損切りを受け入れます。入り直すには新しい一気の動きが必要で、古いゾーンの使い回しではありません。 |
| 1時間足が1.0820を下回って確定する | 無効 | ゾーンを消します。LuxAlgoは壊れたブロックをミティゲーション済みと呼びます。その後に価格が戻ってくると、レジスタンスとして働くことがあり、これがブレイカーブロックです。 |
| 価格が戻り、ゾーンの中で確定し続ける | 未確定 | 何も確認されておらず、何も壊れていません。1.0850の上か1.0820の下で確定するまで待ちます。 |
オーダーブロックと需給ゾーン:1本のローソク足か、土台全体か
供給ゾーンや需要ゾーンは、もっと幅の広い対象です。Fidelityは、下落を止めるだけの需要がある水準をサポート、上昇を止めるだけの供給がある水準をレジスタンスと定義しています。ゾーンで見るトレーダーは、動きが始まる前の土台全体を、しばしば数本分の幅で引きます。オーダーブロックはその土台の中の1本で、一気の動きと構造の抜けによって条件を満たしたものです。ブロックのほうが狭いわけです。
どちらも価格から推測した対象です。待機している注文を映しているわけではなく、約定価格から作られたチャートにそれは映りません。実務上の違いはエントリーのルールと決済のルールで、下の表は1時間足のEUR/USDの例に沿って両者を並べています。
| 問い | オーダーブロック | 供給ゾーン・需要ゾーン |
|---|---|---|
| 何で決まるか | 動きに逆らって最後に確定したローソク足。例では1.0850から1.0830 | 動きの前の土台。多くは3本から10本で、その安値から高値まで引く |
| 必要な確認 | 一気の動きと、直近のスイングを終値で抜けること。ここでは1.0890 | 土台からの強い離脱。構造のルールはない |
| 幅 | 実体1本分、ここでは20pips。ヒゲを含めるかは任意 | 土台全体。たいていは数倍の幅になる |
| 最初の戻りのあと | 使用済みとして扱う。2度目の戻りはより弱い合図 | 終値で抜けるまで、何度でも試されうる |
| 無効化 | 反対側の端に余裕を足した価格を終値で抜けること。ここでは1.0820 | 土台の反対側を終値で抜けること。以後は役割が入れ替わる |
| 語彙 | ICTとスマートマネーコンセプト:ミティゲーション、ブレイカーブロック | 古典的なサポートとレジスタンス:土台、転換、役割の入れ替わり |
Fidelityは、抜けた水準が役割を入れ替えることにも触れています。抜けたサポートはレジスタンスとして働く、という説明です。これがブレイカーブロックの古典版で、終値で抜かれた弱気のオーダーブロックを反対側からもう一度見る価値がある理由でもあります。1本のローソク足ではなく幅の広い土台で取引するなら、サポートとレジスタンスのページが、価格帯を強さと現在値からの距離でどう評価するかを扱っています。
用語の人気と、検証された成績は別のもの
オーダーブロックはよく検索される言葉です。人気が測っているのは関心の量です。StatOasisは2026年9月3日に、SPY、QQQ、DIA、IWMの日足でICT系の648通りを走らせたバックテストを公開しました。SPYのデータは1993年からです。その要約は率直で、648通りのうち純利益でバイアンドホールドを上回ったものはゼロでした。
その検証の中で、オーダーブロックは最も強い系統でした。SPYでは81.5パーセントの通りがランダムなエントリーを上回り、最良の通りでも、同じ期間にSPYを保有し続けた場合の5分の1ほどの利益にとどまりました。この結果の両面がこのページに載るべきものです。ICT系の中では最も役に立つ考え方だった、それでも何もしない選択に負けた、という両方です。
ここから2つの限界が出てきます。この検証が扱ったのは米国株価指数ETFの日足なので、1時間足のEUR/USDについては、良い方向にも悪い方向にも何も言っていません。もう1つ、ローソク足チャートが記録しているのは約定した価格です。オーダーブロックの物語に出てくる機関投資家の注文は推測であって、待機している注文は板の情報の側にあり、チャートには含まれていません。このページが扱うのは見分け方とラベルの付け方です。優位性があるとは主張しません。テクニカル分析であり、投資助言ではありません。
スクリーンショットには一気の動きと抜けたスイングを残す
戻りのところから切り取ると、3つの条件のうち2つが画面から消えます。ブロックとなったローソク足、一気の動き、終値で抜けた1.0890のスイング、そして戻りを1枚に収めます。1時間足で40本ほどあれば全部入ります。価格軸は読める大きさのまま残します。注文パネルと口座残高は、アップロードの前に切り落とします。スクリーンショットは丸ごと送られるからです。
自分のチャートでは、まず1つだけ確認します。スイング高値を上抜けたのが終値なのか、同じローソク足が戻してしまったヒゲなのか、です。サンプル分析では、レポートが相場構造と重要な価格帯をどう並べ、それぞれの価格帯を強い・中程度・弱いで評価し、現在値からの距離をどう示すかを確認できます。
レポートにトレードプランが含まれる場合、その無効化の条件が、自分の1.0820と突き合わせる相手になります。2つが食い違うなら、どちらかが別のスイングを見ています。そのうえで自分のチャートを分析し、レポートの価格帯と自分が引いたゾーンを並べます。
オーダーブロックについてよくある質問
有効なオーダーブロックとダマシの見分け方
3つの条件を順番に確認し、最初に外れたところで止めます。動きに逆らって最後に確定したローソク足であること、後続のローソク足が大きな実体で一気に走ること、そして直近のスイング、ここでは1.0890を終値で抜けること。どれか1つでも満たさないなら、それはただのローソク足です。そのあとに下る判定は、1.0820を終値で抜けたかどうかだけです。
オーダーブロックと供給ゾーンの違い
供給ゾーンは、以前の上昇を止めた売りが出た土台全体で、多くは数本分の幅があります。弱気のオーダーブロックは1本です。スイング安値を下回って確定した下方向の一気の動き、その直前にある最後の陽線がそれです。弱気のオーダーブロックはすべて、ゾーンで見るトレーダーが供給と呼ぶ範囲の内側にあります。逆は成り立ちません。
オーダーブロックに向く時間足
取引しようとしている動きの時間足を使い、構造の抜けも同じチャートで読みます。下降中の4時間足の中にある1時間足のブロックは、逆張りのトレードです。上昇中の4時間足の中にある同じブロックは、押し目でのエントリーになります。マルチタイムフレーム分析が、それぞれのチャートに1つずつ役割を与える方法を説明しています。
手元のチャートを、筋道立てて読む。
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出典と参考資料
参考資料は2026年9月5日時点で確認しています。