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ローソク足のパターン

十字線(同時線)の意味:出る位置で強気にも弱気にも

十字線は、始まった値段で終わったことだけを示します。それが転換なのか小休止なのかは、手前の流れと次のローソク足が決めます。

先に結論から

十字線は始値から数ティック以内で引けたローソク足で、そのセッションは何も決めていません。十字線の意味を決めるのは2つ、どこに出たかと、次のローソク足が何をしたかです。6日続伸のあとに出た十字線が、安値を割って引けたなら弱気の合図になります。同じ十字線でも、高値を上回って引ければそれは小休止でした。

上昇の最後に出た足長同時線・日足ILLUSTRATION
損切り 110.3110.3エントリー 106.8106.8目標 100.5100.51239210817日目の十字線:始値108.2、終値108.3高値110.1、安値106.9(足長)28日目は安値を割って106.5で引け34日目の安値100.5:直前のスイング安値売り106.8、損切り110.3、リスク3.5目標100.5、リワード6.3、1.8R1日目4日目6日目十字線8日目十字線の4つの形標準足長トンボ塔婆始値と終値が数ティック以内
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上昇の最後に出た足長同時線・日足ILLUSTRATION
損切り 110.3110.3エントリー 106.8106.8目標 100.5100.51239210817日目の十字線:始値108.2、終値108.3高値110.1、安値106.9(足長)28日目は安値を割って106.5で引け34日目の安値100.5:直前のスイング安値売り106.8、損切り110.3、リスク3.5目標100.5、リワード6.3、1.8R1日目4日目6日目十字線8日目十字線の4つの形標準足長トンボ塔婆始値と終値が数ティック以内

ローソク足より先に、そこまでの流れを読む

日足の陽線が6本続いたあと、十字の形をした足が1本出ます。始値と終値の差は0.1、上下にヒゲ。これが十字線(同時線)です。意味を決める前に左を見てください。手前の6本は、十字線そのものより多くを語ります。十字線が言えるのは、このセッションが始まった値段で終わったという1点だけだからです。

StockCharts ChartSchoolは、十字線を始値と終値がほぼ等しいローソク足と定義しています。どこまでを「ほぼ」とするかは銘柄しだいです。108の株なら0.1の実体で十分ですし、ES先物なら1ティックの0.25がそれにあたります。実体は線になり、上下のヒゲが、両方向に試されて押し返された値幅を示します。

上昇や下落が続いたあとの十字線は、その流れを作ってきた側が終値をこれ以上動かせなかったことを示します。直前の高値まで6日上げてきた場面、あるいは過去に2度止まった価格帯まで6日下げてきた場面なら、それは意味を持ちます。始まったばかりのトレンドの2本目や、3本に1本が十字線になるようなレンジの中では、すでに分かっていること以上は何も言いません。

つまり読みの材料は2つです。トレンドと最も近い価格帯に対して十字線がどこにあるか。そして次のローソク足が、十字線の高値と安値に対してどこで引けたか。以下では、1枚の日足チャートでこの両方を追います。

十字線の4つの形:ヒゲがどちら側の断念を示すか

4つの形はどれも平らな実体を共有しています。違うのはヒゲで、情報はそのヒゲにあります。標準の十字線は上下とも短いヒゲ、つまり動きの乏しいセッションです。足長同時線は上下とも長いヒゲで、広く動いてどこにも行かなかったことを示します。例に出てくる7日目の足は、0.1の実体をはさんで106.9から110.1まで、3.2の値幅を覆っています。

トンボと塔婆は片側だけです。トンボでは始値・終値・高値が同じ位置に並び、安値だけがはるか下にあります。T字の形で、売りがいったん押し下げた分を終値までにすべて返した形です。塔婆はその逆で、始値・終値・安値が並び、高値だけが上に伸びます。買いが押し上げた分をすべて返した、逆さのT字です。

形始値と終値ヒゲ重みを持つのは
標準の十字線値幅の中ほど上下とも短い続伸・続落のあと、または重要な価格帯の上。それ以外では静かな1日
足長同時線広い値幅の中ほど上下とも長い7日目の108.3のように、続伸や続落の天底で出たとき
トンボ高値かその近く下ヒゲだけが長い下落のあとに出て、次の終値が高値を上回って残ったとき
塔婆安値かその近く上ヒゲだけが長い上昇のあとに出て、次の終値が安値を割ったとき

トンボに小さな実体を与えると、下落のあとならハンマー、上昇のあとなら首吊り線になります。この2つの位置の決まりはハンマーと首吊り線のガイドにまとめました。長いヒゲを持つ足の実体がヒゲと反対側で引ければ、プライスアクションのトレーダーはそれをピンバーと呼びます。こちらは足そのものに方向があります。十字線に方向はありません。次の足が与えるまでは。

形だけでは、ほとんど何も予測できません。Thomas Bulkowskiが500銘柄を10年分検証し、Stocks & Commodities誌に発表してFidelityが再掲した結果では、トンボの反転率は103種類のローソク足のうち55位でした。塔婆が自らの安値を割って引けるまでには平均3日かかっています。形はそのセッションの説明として読み、判断は先ほどの2つの材料に戻してください。

具体例:6日の上昇、足長同時線、そして106.5の終値

日足チャートで見ます。価格は6セッションで92から108まで上げ、毎回前日より高く引けました。途中でいちばん深く沈んだのは4日目の100.5です。7日目は108.2で始まり、110.1まで買われ、106.9まで売られて108.3で引けます。3.2の値幅の中に0.1の実体。上昇の天井に出た足長同時線です。

この終値の時点では、まだ何も反転していません。価格は過去のどの終値よりも上にあり、十字線はチャートで最も高い足です。読みは条件つきの2本立てになります。買い方は6日続けて前日より高く引けさせてきました。8日目が110.1を上回って引ければ、まだその力があり、十字線はひと息だったことになります。106.9を割って引ければ、力はもうなく、十字線が天井だったことになります。

8日目は108.1で始まり、十字線の安値を割り込んで106.5で引けました。この終値が確認になります。十字線の安値の0.1下、106.8に置いた逆指値の売りはセッション中に約定しますが、約定値より終値のほうが重要です。もし8日目が106.2まで下げたあと108.5まで戻して十字線の値幅の中で引けていたなら、読みは外れで、翌日の寄り付きで買い戻すことになります。

計画と、その計算を一度だけ書きます。エントリーは106.8。損切りは十字線の高値の0.2上、110.3に置き、110.1を抜けてきたら終わりにします。リスクは110.3から106.8を引いて3.5。目標は4日目の安値100.5、上げてくる途中で買い方が守った最後の押し目です。リワードは106.8から100.5を引いて6.3。6.3を3.5で割ると、手数料とスリッページを除いておよそ1.8Rになります。

日足ならではの注意が1つ、リスクを変えます。110.3の損切りは110.3で約定することを前提にしています。窓を開けて111.0で寄れば損切りはそこで約定し、損失は4.2に広がります。受け入れられる窓の大きさに合わせてポジションサイズを決めてください。

出る位置と次の終値が、強気か弱気かを決める

2つの材料を組み合わせると、十字線は5通りの読みのどれかに落ち着きます。表は例の数字を使います。十字線の値幅は106.9から110.1、その手前に6日の上昇があるという設定です。

十字線の位置次の足の終値読み取る行動
上昇の天井(直前の高値まで6日続伸)十字線の安値割れ(106.9に対して106.5)弱気への転換割れたところを売り、損切りは十字線の高値の上
上昇の天井十字線の高値超え(110.1)強気の継続十字線は休みの1日。トレンドはそのまま
下落の底(サポートまで6日続落)十字線の高値超え強気への転換抜けたところを買い、損切りは十字線の安値の下
下落の底十字線の安値割れ弱気の継続下落の再開。取るべき転換はない
トレンドの途中、またはレンジの中十字線の値幅の中なし値幅の外で引けるのを待つ。2本目のはらみ足が出ればきっかけは絞られる

十字線の多くは最後の行にいます。そこがこのパターンの限界です。強いトレンドの途中の十字線はたいてい小休止で、日足で3か月トレンドが続いた銘柄なら何本も出ますし、その多くはトレンドの方向に決着します。十字線1本で反転が決まることはありません。決めるのは次の足の方向で、しかもその足が引けたあとです。

出典に挙げた資料も、見ていく順番については一致しています。StockChartsは、十字線の意味は手前のトレンドしだいであり、転換と見るにはさらに確認が要ると書いています。Steve NisonのJapanese Candlestick Charting Techniquesは、下落のあとの十字線より上昇のあとの十字線を重く見ます。相場は自重で下げられるが、上げるには新しい買いが要るという理由からです。

数字も同じ方向を指します。Bulkowskiが1996年8月から2006年8月までのS&P500銘柄を調べたところ、上昇トレンドで長い陽線の上に十字線が出る弱気の十字星は、強気相場ではその後パターンの上で引けた例が69パーセントを占めました。ローソク足とトレンドの言い分が食い違うときは、たいていトレンドのほうが通ります。

価格帯も同じように読みを変えます。直前のスイング高値や、3週間続いたレンジの上限で出た十字線には、そこにある理由があります。何もない空間の十字線に理由はありません。先に価格帯を引いてください。サポートとレジスタンスのページに、チャートのスクリーンショットからそれを読み取る手順があります。ローソク足はそのあとで、引いた線に対して読みます。

スクリーンショットでは、読みを信じる前に3つの価格を確かめる

自分のチャートでは、十字線を読む前に3つの価格に印をつけます。その高値(例では110.1)、安値(106.9)、そしてトレンドが守ってきた最後の押し目(100.5)です。次に、十字線の次の足が最初の2つに対してどこで引けたかを探します。その足がまだ動いているなら、確認はありません。引けを待ってください。午後2時の陰線が、4時には陽線になっていることもあります。

価格軸、時間足の表示、そして最低40本のローソク足を画面に残してください。十字線の手前の流れが見えるようにするためです。アップロードの前には、注文パネルと口座残高を切り取ります。準備の残りはチャートのスクショのチェックリストにまとめてあります。

TradeGPTが読むのはデータ配信ではなく画像なので、答えられるのは画像に写っている範囲だけです。パターンとシグナルには見つかったローソク足の合図の名前が並び、重要な価格帯には各価格帯が強さの評価と現在値からの距離つきで並びます。読みがトレードプランを支えるときは、エントリー、損切り、そして無効化ラインが示されます。十字線が小休止なら、手を出さないという判断が示されます。

切り取る範囲では価格軸の文字がくっきり写るようにします。そうすれば、最初に示された価格は自分で印をつけた価格とそのまま重なります。サンプルレポートに、仕上がったチャートでの並び方が載っています。十字線の次の足が引けたら、自分のチャートを分析して、示された価格帯を、印をつけた3つの価格と見比べてみてください。

十字線についてよくある質問

十字線は強気か弱気か

それだけではどちらでもありません。十字線は中立で、位置と次の終値が方向を与えるまでそのままです。上昇のあとに安値を割って引ければ弱気、下落のあとに高値を上回って引ければ強気、それ以外では小休止です。例では、8日目の106.5の終値が108.3の十字線を弱気にしました。

十字線とコマ足の違い

実体の大きさです。十字線は始値と終値がほぼ等しく、コマ足は実体が小さく、ヒゲが実体より長い足だとStockChartsのパターン辞典は説明しています。どちらも迷いを示し、次の足による同じ検証を受けます。108の水準なら、0.1の実体は十字線、3の値幅の中の0.6の実体はコマ足です。

いちばん強い転換の合図になる十字線

形にかかわらず、相場の端で出て、確認の終値がついたものです。上昇のあとの塔婆と下落のあとのトンボは最もきれいな否定を示しますが、Bulkowskiの10年の検証ではトンボの反転率は103種類中55位でした。7日目の足長同時線は、106.5の終値で確認された時点で、十字線として出せる最大の強さになっています。

デイトレードで十字線はどのくらい当てになるか

下に挙げた出典に、日中足の十字線を検証したものはありません。Bulkowskiの数字はS&P500銘柄の日足です。5分足では数本おきに十字線が出ますし、その大半は昼休みのノイズです。数えるのは、その日の高値か安値、前日の終値、VWAPの上に出た十字線だけにして、動く前に次の5分足がその値幅の外で引けることを条件にしてください。

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手元のチャートを、筋道立てて読む。

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出典と参考資料

参考資料は2026年8月10日時点で確認しています。

  1. StockCharts ChartSchool: Introduction to Candlesticks
  2. StockCharts ChartSchool: Candlestick Pattern Dictionary
  3. Thomas N. Bulkowski, Investment Candles, Stocks & Commodities, May 2011 (reprint hosted by Fidelity)
  4. Thomas N. Bulkowski, The Eight Best-Performing Candles, Stocks & Commodities, November 2011 (reprint hosted by Fidelity)
  5. Steve Nison, Japanese Candlestick Charting Techniques, 2nd edition, Prentice Hall Press, 2001